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[C20サミット 2日目]〜「C20政策提言書2019」を政府代表に手交

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(阿部俊子・外務副大臣(右端)にC20政策提言書を手渡すC20代表団)

「C20政策提言書2019」の成立までのプロセス

本日、「C20サミット 2019」(以下、「C20」)の2日目が、会場を虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)に移して開催されました。開会の前に、昨日スリランカで起きた連続爆破事件の被害者の方々に対し、哀悼の意が表されました。

まず、非常に興味深い、洞察力に富んだ議論がなされた昨日の「東京民主主義フォーラム」を振り返りました。主要な点として「複数のステークホルダーの協力が必要である」「民主主義が重要」などが挙げられ、また懸念される点として「市民スペースが狭まり、市民社会に対して弾圧がなされていること」「検閲や報道機関に対する脅迫が見られる」との指摘がありました。そして、「東京民主主義フォーラム宣言」が採択されたことが報告されました。

次に、参加者へ配布された「C20政策提言書2019」の成立までのプロセスが説明されました。C20の組織構造の説明の後、関係者全員が登壇しました。


「C20政策提言書2019」とは
 

「C20政策提言書2019」は、C20がG20の主要課題についての市民の意見をまとめたものです。G20に向けて「2019 G20サミット市民社会プラットフォーム」が事務局となり、C20参加者と連携してまとめたもので、世界30ヶ国以上、400人以上がオンライン上での議論に参加してつくられました。C20開催に先立ち、4月18日、C20代表団が東京・永田町の総理官邸を訪問。安倍首相に「C20政策提言書2019」が手渡されました。

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(撮影:江口直宏)

政策提言書を政府代表へ手交

続いての特別セッションでは、今年のC20議長の岩附由香氏(認定NPO法人ACE代表)と前回開催国のアルゼンチン代表のバレリア・ミラネス氏、2020年の開催国サウジアラビアのC20を担当するノウフ・ビント=ムハンマド・ビン=アブドゥッラー王女殿下から、先日の安倍首相との会見の様子が伝えられました。

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岩附由香氏「4月18日の朝、安倍首相を表敬訪問して政策提言書を手渡しました。私たち代表団からは『2030アジェンダまであと10年しかない。今こそ行動すべき時。G20の議長国である日本が指導力を発揮し、各国へ働きかけを行ってほしい』と申し上げました。これに対し、安倍首相からは『G20では地球規模の課題を取り上げる。第4次産業革命が進んでいる中、人々に不安が拡散し、格差が広がっている。いただいた政策提言書にはG20で議論すべき内容が入っている。日本が大事にしている和をもって議論していきたい』と返答をいただきました。」

ノウフ・ビント=ムハンマド・ビン=アブドゥッラー王女殿下「安倍首相にお会いできて光栄でした。首相は非常に積極的な姿勢で、必ずコミュニケの内容を推し進めてくださると思います。」

バレリア・ミラネス氏「今回、安倍首相も政策提言書を受け取ってくださいました。これはG20開催国の伝統となっているので、今後も続いてほしいと思います。G20は約束したことを実現していく必要があります。」

続いて、米国・欧州への公式訪問のため出席できなかった安倍首相に代わって外務副大臣の阿部俊子氏が登壇、ノウフ・ビント=ムハンマド・ビン=アブドゥッラー王女殿下より政策提言書が手渡されました。続いて阿部副大臣より、C20へのメッセージと日本政府の取り組みについて報告がありました。


阿部俊子・外務副大臣「皆様、C20サミットジャパンへ、ようこそ!世界の市民社会を代表する皆様とお会いできて大変光栄です。また、提言を手交いただきありがとうございました。C20をはじめとする各エンゲージメント・グループからの政策提言書は、G20プロセスに多様な視点を与える意味で非常に重要です。G20大阪サミットでは、様々な課題を克服していくために、日本は主催国として力強いメッセージを発信していきます。日本は、人間の安全保障について、2月にニューヨークで、国連や関係国とともに『人間の安全保障 25周年シンポジウム』を開催しました。またSDGsの課題については、6月にはG20を、8月には横浜でアフリカ開発会議(TICAD)を開催します。さらに9月の国連総会時に開催されるSDGs首脳級会合では、安倍首相から日本の様々な取り組みを紹介したいと考えています。今回、日本初のC20サミット開催にあたっては『2019 G20サミット市民社会プラットフォーム』の皆様のご尽力に心より感謝いたします。また、NGOの皆様とは、さらに緊密に連携していきたいと思います。」

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本会議は、G20政府代表(シェルパトラック)を交えたハイレベル・パネルの開催から始まりました。スティーブ・プライス=トーマス氏(C20国際諮問委員会・オックスファム・インターナショナル)、ネス・ダニョ氏(ETCグループ)、マリア・エミリア・ベラザーテギ氏(C20運営委員会(2018年C20 シェルパ/トランスパレンシー・インターナショナル)、ロデリン・マルテ氏(アジア太平洋エイズ・サービス組織評議会)が登壇し、シェルパトラックで議論される開発、デジタル経済、反腐敗、国際保健などについて議論しました。

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その後、基調講演として、ダンテ・ペッシュ氏(国連ビジネスと人権作業部会議長)からのビデオメッセージが披露されました。

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午後は、前半に分科会3A「教育財政におけるG20の役割」、分科会3B「責任ある企業行動」、分科会3C「SDGsの資金調達とその利用」、分科会3D「紛争の影響を受けたコミュニティと世界の成長」が、後半に分科会4A「UHCの取り組み」、分科会4B「環境、気候、エネルギー」、分科会4C「国際税務、金融規制と債務」が行われました。

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 本日も分科会終了後、レセプションが開催されました。

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